ぼんじり、私です。うめぇよね。
で、最近革靴革靴言わなくなってきたと思いませんか?まぁ、着弾を待っている状態なので、ここでお金を使うのは死を意味するんでね、仕方ないんですけれども。
で、新たに靴箱に加わる靴、こちらは以前ご紹介したオイルドヌバックの靴です。私のブログを見てオーダーを決めた人がいるらしいですねぇ!?これからも見ていってね(デレ)。
で、ついに我が家の革靴の大半が何かしらオイルを多く含んだアッパー素材のものになってしまいました。カーフ、マジでライトバルブとレイマーのヴァンプタッセルだけになってしまった…。




クロムエクセル、シェルコードバン、リスレザー…スムースレザーでもやはり油分を多く含んだものが多いですし、シボ革もやっぱりオイルを多く含んだ革となっています。オイル少なめなシボ革ってあるん?
私はオイルドと銘打っていないとしても、オイルが多い革に惹かれる習性があるんですね。なぜなのか、それは単純!育ち方が尋常じゃないからです。
今回はカジュアルな革靴を探し求めている方に向けて、「カーフ必要ですか?キップじゃダメなんですか?」みたいな蓮舫じみた嫌がらせに近いいちゃもんを付けつつ、最終的にオイルドレザー教に入信させるために奔走してみます。
何でこんなに面倒なキャラなんだ貴様は(ドン引き)
なお素でこんな感じの模様
目次
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カーフ至上主義からの脱却

革靴好きの皆さんは、どうせ馬鹿みたいにベビーカーフのアッパー以外革靴じゃないと思っているんでしょう?恥じてくださいその浅はかな思考を(辛辣)。
初っ端から飛ばし過ぎだって
まぁ冗談はさておき、割とこう…いかにアッパーのきめ細やかさで勝負するかみたいなところあるじゃないですか?紳士靴、それもドレスシューズだと特に。いやすごい分かる。ですけどね?
あなたカジュアルウェアにも
スーツのマナーを引っ張り出して
イキるタイプの人?(直球)
シューズとベルトの色合わせ、ネクタイの色合わせ、ノットの選び方、ジャケットの適正サイズ…全てドレスコードの世界の話じゃないですか。

それはドレスコードの中で真価を発揮するのであって、それらに準じた属性を持つアイテムを身に着ける時に、必ずしも守らないといけないルールではないのです。
先に述べたベビーカーフ問題、こちらもその美しさの反面ケアしてあげないとみっともなくなるし、薄くしなやかな分耐久性には難があるしで考えないといけない点も多くあります。
そして、じゃああなたはその美しさを保つためのケアにどれだけ時間が割けますか?靴とずっと向き合っていられるほど、暇してねぇんじゃないんですか?
そりゃね?私も何も考えずケアだけしている時間も好きですし、そうしてケアしてあげた直後のカーフの靴ってのは、恐ろしくドエロいツヤをを見せてくれますよ。
たァだァ!!!!
何事も尖り過ぎは良く無いのよ。
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コスプレ化の原因は何だろうか
ちょっとこの話題、もう少しまとまったら単品の記事にするかもですが、とりあえず言いたいのはコーデの極め方を間違えるとコスプレ化しちゃうね困ったねって話。

例えばトラッドを感じるアイテム、スーツ上下に白シャツネクタイ、ロングノーズの革靴を合わせるとどうなりますか?24時間戦えるか聞かれ夏は股間がかゆくなることを高らかに歌わされるビジネスマンになるでしょ?
それはアメトラも同じ。紺ブレBDシャツにコッパンローファースタイルだと、ポパイの中からボヘミアンラプソディーの力で現世に具現化させられたモデル?ってなりますよね6部知らないと完全置いてけぼりだねごめんね。
つまりコーデにしてもアイテム単体にしてもそう、属性やカテゴリを極端に極め過ぎた先に待っているのは、”その手の人”以外ないんですよ。ビジネスマン、ポパイの人、浜省、浮浪者…いずれも、あなたが求めている呼び名ではないはず。
カーフ問題でしたね。これもそうです。カーフを使った革靴でゴリッゴリのマウンテンブーツありますか?ぷっくりモカシンのデッキシューズありますか?ワークシューズありますか?

カーフ、それもきめ細やかさを靴のいい点として押し出すタイプの商品だった場合、間違いなく靴の全体の属性はフォーマル一辺倒になります。それ以外のディティールは、そもそもカーフの雰囲気にそぐわないんですね。
そうなると当然、コーデの統一感を目指すためにはコーデ全体のアイテムをそのフォーマルな雰囲気に寄せてあげないといけない。そして行きつくのがコスプレ化です。
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オイルドレザーを選びなさい

そのコスプレ化を避けたい、だけど革靴らしい大人っぽさをコーデに取り入れたい…のであれば、アッパーの素材をカジュアルにしてあげればいい。そして、そんなあなたにオイルドレザーは最高の選択肢になるわけだ。
カーフとオイルドレザー、目指すゴールが真逆なことは当然に分かりますよね?良い悪いじゃない、住む世界が違う。こちらがニヴルヘイムにいるのに、アースガルズの法律持ってくるなってことです。ギリシャ神話の方が分かりやすいですか?(真顔)
続けてください(静かな怒り)
で、オイルドレザーに求められるのはタフさ、なのでカーフよりもずっと大人の牛さん…ステアハイドが使われることが多いです。2歳以上のメス牛でしたっけ?いずれにしても厚みもあり耐久性が高い分、カーフのきめ細やかさとは比べられません。
しかし、そこに馬鹿みたいにオイルを含ませて鞣すとどうでしょうか?耐久性が上がるだけじゃなく、エイジングした際の面構えがとんでもないことになるんです。具体的に言うと、カーフとは別方向の、しかし決して負けないツヤが生まれます。
洋服の世界ではまずありえない、耐久性の高さとツヤツヤ感を両立した存在…それがオイルドレザーです。凄まじいでしょ?適当に履き続けるだけで、時々思い出したようにケアしてあげればまぁ~↑大変素敵な表情を見せます。
ね?買いたくなったでしょ?
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なぜみんな買わないのか
にもかかわらず、多くの人…特に革靴歴の浅い人はカーフを追い求めて止みません。しかもカジュアル用途で、ですよ?なぜなのか。答えは簡単です。

新品時が
死ぬほど安っぽいから
あの~…オイルドレザーの革靴を売るお店は、隣にエイジングサンプルを置くことを義務化した方がいいですよ絶対に。それくらい安っぽいです。靴のボリューム感も相まって、ミドリ安全の安全靴と思われても何も言えない。
というのも、オイルドレザーは龍紋鬼灯丸と同じでですね、履いて屈曲してぶつけられて…そうしたダメージや負荷がトリガーになって、文字通り光り輝くというスーパースロースターターなんです。
そして革靴歴浅いマンの多くは、箱から出した状態から先のイメージが全然出来ません。それゆえに、箱出しした瞬間の(あれ…?すっごい安っちぃな?) という疑念を払しょくできず、初めからキラキラなカーフに飛びつくわけですね。
そりゃ…オイルドレザーのエイジングがイメージできる人なんてそう多くはないでしょ
それもそうですね。だから開催します。
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オイルドレザーのエイジング博覧会をねぇ!!

我が家にはメーカーがオイルド(潤沢にオイルをぶち込んでおります等)という表記がある革をアッパーに使用したモデルが異様にあります。それはそれはもう、異様にあるのです。
…私もしかして、オイルドレザー党、通称「オイルがいつもより多く入っておりますたっぷり党」だったのかも!?
通称の方が長くなることあるんだ
というわけで、我が家のオイルドレザーの革靴達を見て、その凄まじいエイジングっぷりに目を奪われてください。さらに言うなら、私も別にそこまで長い期間バカみたいに履き込んだわけではないのです。せいぜい2年程度から、まさかの数か月まで様々!
にもかかわらず、とても楽しみ育ちな面構えをしている靴が多い。それは間違いなく、オイルが多く含まれた革靴だからこそです。ぜひ見ていってくださいな。
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荒々しいシワ

こちらはホーウィン社のクロムエクセルを使用したウィールローブの革靴です。特に右足をご覧ください。ワッシャワシャなシワ入ってますでしょ?これが賛否別れるとこなんですよ、オイルドレザーってば。

カーフ至上主義の方からすれば「何ですかこの汚らしいシワは!」と憤慨するでしょうし、私のようにオイルドレザー最高マンは「荒れ狂っているねぇ!!」と頬を赤らめながら酒をラッパ飲みします。
ただねぇ…これくらい表情に個性がある方が楽しいじゃないですか。あくまでもカジュアルな装いなんですから、そんなにシワの細かさや繊細さにこだわる必要もないよなぁ、と個人的には思います。

こちらダナーフィールド、これもすごいのよ!買って2か月目?とかですけど、プレメンテ以降めちゃ雨に降られて水たまりの中バシバシ入っているにも関わらず、ノーメンテでこれよ。

ツヤ増してますがな
どういう原理?自己修復機能ついてるの?こういう使うほどにエイジングとなって応えてくれる、靴との対話が好きな方はもうハマること間違いなしですわよ?
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タフなのに柔らかい

こちらはホーウィン社のハッチグレイン、オイルドレザーと銘打っているわけではありませんが、クロムエクセル同様にオイルを多く含んだシボ革です。同じくオイリーなシボ革としてはアース社のユタカーフがつとに有名、ですがその方向性は真逆です。
ユタカーフが薄くしなやか柔らかフワフワな感覚なのに対して、ハッチグレインはピシッとパキッとした雰囲気です。厚みもあり、履き馴染みが大変…かと思いきや、そうでもないんですねぇ~!

オイルが多く含まれていると、足の温度で革が柔らかくなるんですよ。いや本当に。ワタシ、ウソツカナイ。なので履き始めは硬さを感じるものの、物の数分で気にならなくなります。

コードバンもそうです。こちらも履き始めは硬さというか、強いハリを感じますが、履いていればもう全然気になりません。むしろグイングインにやわらけぇ!と驚きます。まぁ現行のコードバンは昔に比べれば薄いってのもありそうですけどね。
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素敵なツヤ

みんな大好きパラブーツ、そのリスレザーのエイジングをご覧ください。
どうだカーフ至上主義の民よ
満足出来ねぇか?(煽り)
細かいシワ、透明感あふれるツヤ!こういうのが欲しいんだろ?しかもオイルドレザーだからタフだぜ?そちら様のカーフよりも、ずっとケアが楽だぜ?
という余裕が生まれ、ガンガン履くことが出来ます。油性クリームとの相性が異常に良いです。クレムを買え。

ウィールローブもさぁ~、本当にここまでよくもまぁ黒々と光れたもんだよ。ご立派ァ!!これでステアハイドだぜ?カーフにこだわる必要、ある?
あ、もちろん仕事とかでバッチバチに鏡面磨きたい方は四の五の言わずにカーフ一択です。というか、こんなカジュアル革靴しか紹介しないブログからは離脱した方が良いと思います。
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多くのカジュアル革靴欲しいマンに

ケアが難しくなく
タフネスで
育て甲斐のある
そんな可愛いクソガキみたいな革靴が欲しいあなたは、ちゃっちゃとオイルドレザーの革靴を買ってください。え?初めの一足?ティンバーの3アイとかで良いんじゃない?私も買いたいし。
先述した革の異様な馴染みの良さのおかげで、革靴の痛さに怯えている人もすんなり受け入れてくれるはずです。アイレットが少なかろうと、そんなに気にしなくていいと思います。おっとランスくんはそのまま捨て寸を手に入れるまでそこから動くんじゃないぞ?いいな?

そう思うと、しなやかなオイルドレザーをステッチダウン製法で作ったダナーフィールドやライト、ウェスコはそりゃ履き心地良いわな。グッドイヤー製法で作っても痛くなりにくいんだもん。
革靴そのものが初心者の人ほど選んでほしい革靴ですが、やっぱり箱出しの見た目が死ぬほど安っぽいので、そこだけは理解してください。その先、一緒に歩めば歩むほどその靴は化けますからね。
というわけで、オイルドレザー販促記事でした!次回はスエード編でお会いしましょう!