花の舞、私です。磯自慢でもいい。私日本酒飲めないけど。
さてさて、今回でレイマーさんの木型紹介、第三段!最終章です。前回、前々回と紹介してきた木型と、これまた違った魅力を持った木型になります!ここまで書いてみて、本当に驚きました。ここまでこだわりを詰め込んで、何回も試行錯誤をして、どうして価格を抑えることが出来るんだ!?
おおいっさんもおっしゃっていましたが、レイマーという自社ブランドを展開する前は、名だたるショップやブランドのOEMを手掛けてらっしゃいました。その際に卸していた革靴の価格と、今の自社の革靴の価格を比べると笑ってしまうほど価格が違うそう。本当に適切な価格の革靴を消費者へ、という熱い想いがあるから、成せることなんだなぁと思います。
いよいよ最後とあって、熱量マシマシでお届けしますよ!
目次
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前回のおさらい
前回はカジュアル使いからセミフォーマルまで!な幅広く使えるラインナップの木型と、それぞれ違う良さを盛ったローファー専用木型2つをご紹介しました。
- 0341番がコロンとした丸みのあるトゥやショートノーズ、ゆとりのある設計という、カジュアルにもセミフォーマルにも対応したとても万能な木型。初めてのカジュアル革靴なら断然この木型推しです。
- 2005番がド定番のフレンチローファー専用で、ローファーでよくあるフィッティングの悩みを甲、踏まず、踵の3点を支えることで解決した理想的な木型。しかも堅牢性と屈曲性を併せ持つハンドソーン製法で基本作られているってんだから、贅沢の極みよね。
- 9009番が2005番と違ってより気軽に、より軽やかに履けるローファーを目指して作られた専用の木型です。Le miscaシリーズはこの木型を基に作られています。私も愛用していますが、ついつい履いちゃうんですよ。すんなり足入れ出来るのに、歩き出すと脱げない!それでいて手に取りやすい価格…バケモンです(畏怖)。
本当にね、レイマーはドレスシューズだけじゃない、カジュアルにも対応しているんですから…文字通り敵なしですよね。お仕事から休日のお洒落まで、あなたの求める革靴が、ここに(誘い水)。より幅広いジャンルの着こなしで使いたい方は、まずこれらの木型のラインナップを覗いてみてください!
そして今回は、今までの木型とは一味違う木型の紹介となります。まぁた面白い木型なので、最後まで全力で駆け抜けますよ!?
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木型No.6673
見て!?この気品あふれる面構えをさぁ!!この木型を一言で表すなら「チゼルトゥの良さを最大限に魅せる!圧倒的な説得力を足元から!」です。いやテンション上がり過ぎて何言ってるのかわかんないです(冷静)。
チゼルトゥ、革靴にハマりたてほやほやの方ですと、あまり聞き馴染みが無いかもしれません。一見するとスクエアトゥに見えますが、トゥがかなり鋭角に落ちていますでしょ?このメリハリのついたトゥが、チゼルトゥの最大の特徴です。
さらにすごいのが、そのチゼルトゥという主役を最大限に活かすための専用設計になっているんです。何という気前の良さ!もう靴を見ただけで「ふつくしい…」と声が漏れていましたからね。
よって、この木型で作られた靴たちは、ホールカットやスキンステッチUチップなどのディティールと相まって…荘厳な雰囲気ムンムンです。
この木型は、おおいっさん自身が所有されている木型の中でも、判別不可能なくらい昔々の木型をモディファイした木型です。木型も実際に見せていただきましたが、木型の時点で圧倒的なオーラを放っていました。
しかしそのまま木型を調整せずに使用すると、底面の構造などの違いによって、思い描いている履き心地が実現できないんだそう。この木型をベースに、削ったり盛ったりを繰り返して、試行錯誤の末出来た木型です。
現行ラインナップされているネイビーのホールカットも、まぁ~…何なの?何と表現したらいいの?エロスなの?これ履いてる方がいたら、迷わず話しかけるでしょうね。お巡りさんこの人です。
ホールカットという一枚側のディティールによって、木型の良さがダイレクトに現れていることが分かりますでしょうか?事務所で撮影したホールカットはグリーンでした(これも素敵な色だったなぁ)が、ネイビーのパティーヌでしょ?堪らないじゃない(オネェ)。
ノーズは前回紹介したカジュアル使いにピッタリな木型たちと比べると、ほんのり長めです。それによって、靴の美しさが際立っておりますね。ビジネス使いに特に向いているように感じました。
トラッドなコーデにもばっちりですね!0401と似た路線というか、同じ用途で使われる方ならこちらの木型も選択肢になるかと!
スキンステッチUチップのチゼルトゥ、ゾンタのミュージアムカーフを使ってハンドソーン…贅沢が過ぎる!こんなの欲しくなっちゃうじゃん!!これ、こんなに要素てんこ盛りだけどちゃんとまとまっているのは、木型の良さが担保されているからなんだろうなぁ…。
え!?レミスカシリーズのローファーにも、この木型を使ったものがあるのか!はぇ~…軽やかな履き心地が担保されていて、トゥが違うことでまたどことなくラグジュアリーな表情していますでしょ?
熱量のせいで長くなってしまいました!まとめると、「より美しく、よりエロい妖艶な雰囲気の革靴が欲しいと思って、気付いたらこの木型のページにいた」です。おおいっさんもかなりお気に入りの木型とのことなので、ポップアップ行かれる際は、ぜひ見てみてください!ビビると思いますよ!
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木型No.312S
最後は打って変わって、とてもカジュアルな木型です。この木型を一言で表すなら、「レミスカシリーズの中でも群を抜いた楽ちんさ!革靴ブランドが考えるスニーカー専用木型!」です。
ラインナップから見て分かる通り、完全にスニーカー専用となっています。革靴ブランドであるレイマーから、まさかのスニーカー!?と思いましたが、実物を見て納得。なぁんて絶妙なかっこよさと可愛さなんでしょうか。
写真のスリッポン、一見すると私の所有しているレミスカのヴァンプタッセルと同じように革靴っぽいフォルムをしている…かと思いきや、ソールが完全にスニーカーソールです。アッパーがスエードということもあり、前回の記事でも紹介した木型よりも、完全にカジュアルに振っています。
このソールの厚さがあっても、きちんと屈曲するように硬さを変えたビブラムを使用しています。さらに先芯と踵芯が入っていないので、履き心地がとにかく楽!レミスカシリーズを「エスパドリーユ以上革靴未満」と形容しましたが、よりエスパドリーユに近づけたイメージでしょうか。
このソールのおかげで歩行性は抜群ですし、何より修理が出来る!これは、やはり本格革靴メーカーならではの配慮だなぁとつくづく感じます。
もうレイマーの中で大抵の靴は揃えられますな。本当に、革靴にハマる前から知っていたら…あんな痛い想いや残念な想い、しなくて済んだのになぁ(遠い目)。
スニーカーですから、コーデも選びません。しかもスエードのスニーカーって、かなり上品に見えますでしょ?大人のためのスニーカー、最高じゃないですか。スリッポンタイプだけでなく、紐靴タイプのものもあります。さながらジャーマントレーナーのようなスタイリッシュさに、アッパーのコンビのレザーが高級感ありますなぁ!
今や海外の本格革靴メーカーも、スニーカー市場にどんどん参入しています。その中でも、やはりレイマーはレイマーらしく!革靴を買う時と同じ満足感を消費者に届けたい、そんな気概をビシビシ感じました。はぁ~好き(直球)。
しかもさ、タッセル然りコイン然り、革靴のディティールなのがいい!完全にスニーカーに振り過ぎていないところが、流石だなぁと思うわけです。ドレスとカジュアルのバランス感が絶妙というか!大人が履くなら、たとえスニーカーだとしても、どことなく大人っぽさが感じられるものを選びたいものですね。
てなわけでまとめると、「大人っぽさがちゃんとあるけど、履き心地がとってもいいスニーカーないかなぁ…あくまでもスニーカーであって革g(以下略)」です。もう行けばその欲は満たされるから、な?(ドヤ)
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レイマーの魅力
以上で、レイマーさんのラインナップの中で主力となる木型紹介が終了です。いやはや、あっと言う間でした。説明を聞いている間も、おおいっさんの考えや熱意が伝わる基調で尊い時間を過ごさせていただきました!おおいっさん、本当にありがとうございました。
おおいっさん自身は、コスパを実感してもらう価格帯で試行錯誤している関係上、とても苦労されているとおっしゃっていました。確かに、革靴ってある価格を超えたあたりからコスパの概念無くなりますよね。高ければそりゃ良いに決まっているんですから。
プチプラと高級の二極化が進んでいるため、そのミドルレンジで戦うことはとても難しいと私も思います。比較対象が左右どちらにも存在しているわけですからね。ただし、そのミドルレンジでおおいっさんをはじめ、スタッフの方々が試行錯誤してくれているおかげで、革靴の良さや素晴らしさに気付いた方は大勢いるんですよ。
私ももちろんその一人です。その良さを表すのに、コスパという言葉はどうしてもついて回ってくると思います。しかし、それは結果そうなっているだけです。レイマーさんの魅力は、そこじゃありません。
おおいっさんは元々革靴の業界にいたわけではなく、別業種で革靴を履く一般的なサラリーマンでした。毎日革靴を履く中で感じた「安い革靴は蒸れるしすぐ壊れるし足痛くなるしあああああああああ!!!!」というブチ切れ強い想いから革靴の世界に飛び込み、今があります。
つまり、入り方が違うんです。一度革靴にブチ切れ不満を抱えてからこの業界に入ったからこそ、我々消費者の気持ちに強く寄り添った考え方をしてくれているのです。だから、利益を逼迫しようとも、経理のアニーさんに何を言われようとも、今の価格とクオリティを保ち続けています。
レイマーの魅力は、
真に消費者の気持ちに
寄り添った革靴ブランドである
これに尽きます。これによって、コスパが実現しているわけですから、コスパだけを切り取るのは止めていただきたい!!!おおいっさんの思いをきちんと理解してからその言葉を使って欲しいものです。
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木型紹介、完
長くなりましたが、プロローグも入れると4本!長編となりましたレイマーインタビュー記事も、これにておしまいです。いやはや、同じ静岡県民として誇らしい!これからもその魅力をアピールして行き続けますよ!非公式アンバサダーとして、ね!!(厚顔無恥)
革靴初心者から上級者まで、幅広い方を満足させることが出来るブランド、それがレイマーです。これからも目が離せませんし、ワクワクが止まりません。一方、全国各地を飛び回って、寝る間も惜しんで試行錯誤をしてくださっている…頼むから寝ておくれ…。一ファンとして応援するやら心配するやら感情が追い付かないんよ…。
そんなおおいっさんを応援するファンが、私の記事を通して一人でも増えてくれることを願って!最後まで読んでくださってありがとうございました!とりあえずローファーがすっごい欲しい。